グルテンフリーを食生活を改善するきっかけに
グルテンフリーに、一度チャレンジしてみませんか?
まとめ
- 小麦の摂取量の増加を背景に今後日本においても増加する可能性のある疾患がある。
- 腸の健康が気になる方の食生活を改善するきっかけとして、“グルテンフリー”が一つの選択肢に。
- “グルテンフリー”の食生活を長く続けていくには、新たな“主食”選びが重要に。
小麦を含む食事に不調を感じる 要因と疾患の可能性

小麦は、欧米では一般的な穀物であり、たんぱく質や食物繊維の重要な供給源となっており(※1)、日本でもよく食べられる穀物の一つです。
しかし、小麦を含む食事に不調を感じる方がいらっしゃいます。
その要因として、小麦の主要な構造たんぱく質である「グルテン」の関与しているものの
主な疾患としては、自己免疫性腸疾患であるセリアック病があり(※2)、
小麦の摂取量の増加を背景に今後日本においても増加する可能性があると懸念されています(※3)。

その他、近年、セリアック病以外にも不調を訴える人が増えてきており(※4・※5)、これらは、非セリアックグルテン過敏症、またはグルテン過敏症と呼ばれ、セリアック病ではない方が、グルテンを含む食品の摂取に関連して一連の症状を示すことが特徴となっています(※6)。全身性の症状が現れる可能性が示唆されている報告もありますが、多くの場合、「頭がぼんやりする」「頭痛」「疲労」 「関節痛・筋肉痛」「足や腕のしびれ」といった曖昧な症状で特徴づけられています(※6)。
腸の健康を考えた選択肢に グルテンフリーを

一度、グルテンを摂取しない、いわゆる「グルテンフリー」の食生活を試してみるのもよいかもしれません。
しかし、「グルテンフリー」の食生活を続けることは案外難しいと感じるかもしれません。
継続しやすくする工夫の一つとして、小麦を使ったパンや麺類に代わり、
何を“新しい主食”として選ぶかが重要になってくるのではないでしょうか?
長期的に食べ続けたい“新しい主食”は、グルテンフリーに加え、糖質を抑えた低GIの特徴も併せ持つものが有力な選択肢になると考えています。
参考文献
- (※1)Alberto Caminero. Elena F.Verdu. Metabolism of wheat proteins by intestinal microbes: Implications for wheat related disorders. Gastroenterología y Hepatología (English Edition) Volume 42, Issue 7, August–September 2019, Pages 449-457
- (※2)Karen M. Lammers. Ruliang Lu. Julie Brownley.(2008) Gliadin Induces an Increase in Intestinal Permeability and Zonulin Release by Binding to the Chemokine Receptor CXCR3. Gastroenterology. 2008 Jul; 135(1): 194–204.e3.
- (※3)福永真衣. 石村典久.石原俊治.(2021) 最近注目されている腸の炎症性疾患 Ⅰ.セリアック病. 日本大腸肛門病会誌 74:572-580
- (※4)Maureen M Leonard. Brintha Vasagar. US perspective on gluten-related diseases. Clin Exp Gastroenterol. 2014; 7: 25–37.
- (※5)Grażyna Czaja-Bulsa. (2014) Non coeliac gluten sensitivity - A new disease with gluten intolerance. Clin Nutr 2015 Apr;34(2):189-94.
- (※6)Giuseppe Losurdo. Mariabeatrice Principi. Andrea Iannone. (2018) Extra-intestinal manifestations of non-celiac gluten sensitivity: An expanding paradigm. World J Gastroenterol. 2018 Apr 14; 24(14): 1521–1530.
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